キューブリックの初期の作品で25歳かそんくらいの時創ったやつ。構図とかのおもしろさや、ラストシーンで死にかけてる相手の将軍の苦しそうに垂らすよだれの撮り方がすごく印象的。やっぱりセンスがキラリと光ってた。そんなセンスどうこうということよりも、人が戦争で狂っていく様、平常心を保っていたと自分では思っていても少しのことが積み重なり、それがだんだん人をキチガイじみた様にしてく姿ってのは恐ろしいけれど、妙に共感できる。人間の心は強いようで弱い。残酷な状況を経験してキチガイになる人ほど人間らしくて、人を殺してもキチガイにならない人ほどキチガイな気もするんだけど。
キェシェロフスキの作品。これはすごかった。恐ろしいうえに切なくて温かさもあって。人間の持つ残酷さ。人間の持つ愛。その両方が複雑に交差して、結果、一人の少年は残酷で無意味な殺人を犯してしまう。テレビのニュースで殺人を犯して逮捕されてる人々、実は本当に頭のおかしい人ってほとんどいないのかもしれない。そういえばこの前読んだ本に書いてた印象的な詩があった。
もつれた糸
一体何処でこんなに縺れたのか、昨日の続きはこんなじゃなかった。
一昨日でも、その前の日にもあんなに上手に解けたのに。
暗い小部屋の隅っこにじっとうずくまって糸を解いて居た。
どうしてこんなにこんがらがったのか。
こうなる筈ではなかったのに。
何処でこんなになったのだろう。
これは娼婦として働き結果的に施設に入った人達のことを書いたノンフィクションの話に出てくる本当にそういう人生を送った女の人が書いた詩。単純な言葉の中に重みを感じる。この言葉の通りなんだと思う。私はどんな人にも慈愛を送りたい。たとえ大きな人生のミスを犯した人だとしても。ハッピーになにもかもうまくいく人もいれば真逆の人もいるってことで、犯罪者が生まれるのは確率の問題でもあって、そういう運命をたどってしまう人というのは0にすることは不可能だと思う。きっとどこかでこんがらがってしまっただけなんだと思う。
この映画の主人公ヤエックが自分の人生についてを弁護士に語り出すあたりからは本当に一気に胸が熱くなった。「あなたが名前を読んでくれた時嬉しかった」と最後に言う少年ヤエック。残酷な人間なんてこの世に居ない気がした。ちなみに映像は本当にキツイシーンがあるので見る際は要注意!
イラン人映画監督カマル・ダブリージーが創った日本とイランの合作映画。亡くなった母親の夢を叶えるべくペルシャ絨毯を創るためにイランに行く父と娘。娘は母親の亡くなったショックでほとんど口をきかない。そんな少女とイラン人の少年の出会い。風景がとても美しい!イラン行きたくなった。てか、イラン行きたくなった!!!!いつか絶対いこ。終わりがほっこりととてもいい。少年の恋心が切ない。
さ!人生死ぬまで勉強だ!とりあえずカウリスマキシリーズ全部見たいのと、チャップリンのライムライト見たい。くううう。
naomuack
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